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2012年07月19日

北灘湾タイラバ釣行

7/15(日)三連休の中日、貸しボートで釣り。
2~3日前からじわじわと天気予報を見ていると、太平洋高気圧が梅雨前線を押し上げている影響なのか風が強そうだったけど、まあどうにかなるだろという楽観的予測のもとに釣りに行く事にした。

今回のメンツは前回と同じで、長老ODさん、副院長のIIさん、IIさんの一番弟子GDさん、俺の4人。
当日の朝、なかなか起きれず寝坊寸前の時刻に目が覚めた。
慌てて用意して車に飛び乗り、高速を人には言えない速度で南予に向かう。
今回は5:30出船の予定にしていたんだけど、現地着が5:20だった。
あぶねーあぶねー、すんでのところで言い出しっぺが遅刻する所だった(笑)

ボート発着場の浮き桟橋に荷物をえっちらおっちら運んでいくと、海がすんごく濁っている。
まるで雨の後の川みたいだ。
ここ数日荒れ模様の天気だったのでその影響が出ているのだろうか、こんな濁りが湾の外にも出ているならあまり釣果は期待できないなーと、やや暗い気持ちになりながらも出船。

海の濁りはボート後方の船外機が跳ね上げる泡混じりの海水の色を見ているとよく判るのだけど、この日はそれが湾の外に出ても澄んだ青色にならなかった。
思い起こせば大体この近辺の海域では荒れた天候の後はあまりいい思いをしたことがない。
海が荒れた後の荒食いというのは釣りでよく聞く慣用表現だけど、それをここで経験したことは今まで一度もないような・・・
この付近の海底は、もしかすると荒れてからしばらくは海底付近をシルトが舞っているのかもしれない。

湾の外は風が結構あった。
幸いにして、この海域でヤバい西風ではなくて南風だから、由良半島に遮られてうねりはないけど、高さ1mほどの波頭が白くなった波が立っていた。
その波を船首で切りながらザッパンザッパンと進んでいると、飛沫が風に流されてシャワーのように降り注ぎ、しばらくするとジーンズがパンツもろともビチョビチョになってしまった。
この時の服装は、雨は降らなさそうだったのでポロシャツにジーンズ。
朝の冷気避けにカッパの上だけを着ていたんだけど、こんな事ならカッパの下も履いておけばよかった・・・

M島のポイントについて、パンツぐっしょりのまま釣り開始。
結構風があってドテラ流しがキツい。
船外機のギアをバックに入れ、アイドリング状態で微速後退しながら風に逆らってみるが、みるみる流される。
こんな事なら自作のシーアンカーモドキを持ってくるんだった・・・


あ、自作のシーアンカーモドキとはなんぞや?と思われる方にとりあえず説明しますとですね、
「てみ」がありますよね「てみ」。
あの、土木作業や屋外での掃除に使うやつですね。
その辺のブログから勝手に画像取って来ましたが(笑)これです。

北灘湾タイラバ釣行

このプラスチックでできた大型の「てみ」がホームセンターで売ってるのを見た時、ワタシはピピーンと閃いたんですね。
おおこれだ!
これでシーアンカーっぽいのが作れるじゃないか、と。
それまで、スパンカーもなく、長いアンカーロープもなく、アンカーウィンチなども当然ない貸しボートで、ボートが回らないよう操船をしながら流し釣りをするのが少々面倒で、それを解消するべく自作のシーアンカーの作り方を色々ネットで調べていた。
いろんなヒトが同じ思いをしているようで、本格的な大型パラシュート型のものから棒二本を上下に使った凧みたいな奴まで色々制作方法が見つかったけど、全て何かの布地(主に農業用ブルーシート)を使用するものばかりだった。
それらは、ブルーシートを切ったり貼ったり縫ったりする手間すらメンド臭いワタシには少々敷居が高く、もう少し簡単に作る方法はないだろうかと常々考えておったのです。
アンカー効果はそこそこでいいから、とにかくスパンカー代わりに風に立てばいい・・・
この条件で考えると、「てみ」はいかにも好都合に思えました。
これなら穴あけてロープを張るだけでいいじゃあないか。
ものぐさのワタシにはピッタリです。
ホームセンターで「てみ」を発見したワタシはフツフツと創作意欲が湧いてきて、即座にそれとロープを購入し、制作に入りました。
方法は以下のとおりです。

【超簡単 自作シーアンカーの作り方(笑)】
1.「てみ」の四隅に熱したドライバーで穴を開け、メインロープを凧のようにつなぐ。
2.上の穴に2Lのペットボトルをロープでつなぐ。
3.下に穴を開けて80号のオモリをつなぐ。
4.引っ張れば傾くようにメインロープに回収用ロープをつなぐ。

以上です、いやー簡単ですね(笑)

文章だけではワケわからないと思うので、絵を描くとこんなかんじ。



実際に使ってみると、これが意外に効くのでビックリしました。
貸しボートの何百kgもある船体でも風に立つので、カートップボートやゴムボの小さい船体だったらこれで十分アンカー効果も出るのではないでしょうか。
ちなみに特許は申請していないので、このアイディアは自由に使っていただいて結構です(笑)


・・・話が逸れてしまった。
えーと、どこまで書いたっけか。
あ、パンツぐっしょりの所までか。
ともあれ、パンツぐっしょりで強風の中を釣り開始したワケですが、朝に感じたいやーな予感は的中し、一向にアタリがありません。
底のほうで何か小さな魚が小突くような弱々しいアタリはあるんだけど、マダイのアタリは皆無状態。
釣りを開始してから3時間以上過ぎても誰も何も釣れてない(笑)
やっと船中一匹目が上がったのは10時頃だっただろうか。
マダイではなくてハマチ(ヤズサイズだったかも)をIIさんがやっと釣り上げた。
そのすぐ後に俺に一枚マダイ、その少し後に長老にマダイ。
それからしばらく経って、潮止まりの時間にはまだ少しあるけどH島のカサゴポイントに行く事にした。
GDさんは例によってホゲのままだし確実に釣れる(と思っていた)カサゴポイントに行ってお土産を確保してもらいたかった。
カサゴポイントについてみると、風による波と、潮流が瀬に当たった波が合体して、ちょっとヤバイくらいの波になっていた。
風を受けてボートもぐいぐい流される。
四苦八苦していると、なにやら灰色の背の高いフネがゆっくり近づいてきた。
ウザい船だなぁ、あっちいけよあっち、・・・と思っていると、それは海上保安庁のフネで、免許の提示を求められた。
こっちに向けて長いタモ網を差し出してくる。
どうやらこの網の中に免許を入れろという事らしい。
一瞬免許持ってきてたっけ?とうろたえたが、ちゃんと持ってきていた。
渡した免許をしげしげと眺めた後、海上保安官は「波があるので気をつけてくださいね」と言いつつ去っていった。
折角怪しいボートを見つけたのにケチを付ける所が見当たらなくてさぞかし悔しかった事であろう(笑)

船舶免許を取って9年ちょいになるんだけど、今回初めて臨検を受けた。
今までは海保のフネが何か言いたげに近づいてくることはあっても免許の提示を求められたことは一度もなく、あんなもんは堂々としていれば怪しまれないのだ、とタカをくくっていたが、やはりたまにはチェックをすることもあるらしい。
それとも、今回はよほど不審者に思われたのだろうか。

全く釣りにもならず、臨検でケチがついてしまったのでカサゴポイントを撤退して、タイラバポイントに戻ることにした。
移動の途中に思い出したが、そういえばGDさんがまだホゲだった・・・
忘れてた。
ヤバイ、これはヤバイ。
IIさんとODさんは鷹揚なヒトで「釣れないのも釣りのうち」みたいな哲学を持っているのでいいんだけど、GDさんはこういうのはあまり好きじゃないんだよなぁ。
秋のカワハギ釣りみたいな小物でも数釣れる方が好きだからヘソ曲げてないといいんだけど・・・
でもこの荒れた海では仕方がないよねーと思いつつタイラバポイントに戻った。

戻ってみると、アンカリングしたプレジャーボートが2艘いた。
ちょうど釣れるラインが流せない。
でも仕方がないのでぶつからない程度に近寄るラインを選んでドテラ流し開始。

しばらくするとGDさんに待望のヒット。
・・・でもロッドの曲がりがなんかショボイ・・・
と思っていたら、上がってきたのはカワハギだった。何故にタイラバでカワハギが???
そういえばGDさんは前回もタイラバでカワハギを釣っていたなー、不思議だなー、あんな大雑把な針におちょぼ口のカワハギが何故掛かるんだろう?と思いつつ、GDさんのその後の行動をチラ見していると、謎が解けた。
やはりGDさんは針にエビをつけていた(笑)
精一杯カドの立たない言い方をすれば、この辺の伝統的釣法であるゴンク釣りとタイラバの融合みたいな感じであった。

今の時期、この辺の海底にはカワハギも結構いるのかもしれないなー。
この海域のカワハギは10月中旬くらいから産卵のために岸辺の養殖生簀の下に集結し始め、1月末くらいまで数釣りが楽しめる。
ハマチやマダイの養殖生簀のブイにボートを固定して釣るんだけど、5年ほど前のカワハギが湧いていた時期に専門で狙ってみたら、一人あたり70匹くらい釣れた事もあった。
カワハギ70匹というのは、20リットルクーラーにちょうど満タン位の量で、そんだけの数と密度のカワハギが普段はその辺に散らばっている訳だから、どこにでもいるんだろうなあ。
10月になればカワハギもキモが大きく白くパンパンになってきて、同時にアオリイカの新子シーズンにもなる。
この時期になると、午前中にはチビイカを乱獲し、午後にはササッとカワハギを釣って帰って、カワハギの肝醤油でアオリイカの刺身をバクバク食いながらビールをぐいぐい飲む、というのがおじさんの至福のヨロコビだ。
あれをまた今年もやらなければ・・・

・・・などと、釣れないための現実逃避をアタマん中で巡らせていると、ODさんにアタリがあり、マダイらしき引きだったが数十秒後にバレてしまった。
そのすぐ後、GDさんに待望のマダイらしき魚がヒットした。
おお、ついに全員安打なるか?
やっときたー、という表情のGDさんが、みんなに応援されてリールを巻く。
IIさんは一番弟子の活躍を目を細めて見ている。
ODさんはタモを持って待ち構え、俺は絡まないようにタイラバを上げて見守った。
GDさんは昨日奥さんに「晩ゴハンのオカズは買うんじゃないぞ俺に任せろ」的なカッコイイ事を言い放ってこの釣行に望んだらしい。
俺はココロの中でつぶやいた。
よかったねGDさん。我慢の甲斐があったね。
今日はホゲそうで危なかったけど、これでやっと面目が立ったね・・・。
ぐいぐいと力強くリールを巻くGDさん。
数分後、船縁まで上がってきた魚体はピンク色のマダイで、なかなかのサイズだった。
おお、これは今日一番のサイズじゃないか?
ODさんがタモを構え、GDさんのヨロコビが最高潮に達したその時、あろうことかマダイはタモ網が届く1mくらい前でバレて海底に帰っていってしまった。


それからしばらくして納竿。
ボートから荷物を上げ、次はいつにする?みたいな会話をしていると、GDさんは次回は止めとくと言う。
夏は暑いしねー、みたいな理由だったが、嫌気が差していたのは誰の目にも明らかだった(笑)
釣らせてあげられなくてゴメンナサイ、GDさん。


お持ち帰り全体の図



マダイ49cm 1匹




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この記事へのコメント
こんばんは、初めまして。

このシーアンカーは、なかなかの優れものですね。
タイ釣りの際、風と潮が逆で釣りにならない時なんか、最高の武器になると思います。
パラシュート型はボートの中に海水を持ち込みそうで、気になってましたが、これなら持ち込む海水は少なくて済みそうですね。
近い内に作ってみます。
Posted by 酒ちゃん酒ちゃん at 2012年07月23日 19:42
はじめまして。
訪問&コメントありがとうございます。

HP拝見しました。
ワタシのショボイ釣果とは雲泥の差ですね。
充実した釣りをされているようで、羨ましい限りです。

あのいい加減なシーアンカーをそこまで褒められると焦ってしまいますが、材料費が1500円くらいで製作時間も30分くらいなので、騙されたと思って一度作ってみて下さい。
でも、ホントに『騙されたー』と思っても責任は持てませんけど(笑)
Posted by ROYROY at 2012年07月24日 13:08
てみシーアンカー、なかなか面白そうですね。

私は折れた傘の布地を再利用して
シーアンカーを作っています。
これもなかなかいいですよ(~_~;)
Posted by 海月(とし)海月(とし) at 2012年10月23日 22:43
いやー、私もこれ作る前は布のパラシュート型とか凧形とかをちらっと考えたんですけどね、なにぶんメンド臭がりなもんで細かい作業はしたくなかったんですよ。
パラシュート型だと布とロープを何本も接合するのがメンド臭いし、海中でパラシュートが開くまでに時間がかかるだろうし、私の雑な作業で作ったって耐久性に難があるだろうしって事で、安易な方に走っちゃいました。
ま、ワタシは実利最優先の人間なのでこれでいいんです(笑)

傘の生地ですか・・・漁船の引き波とか食らってロープが急に引っ張られると破れたりしませんか?
軽いゴムボなら大丈夫なのかな?
Posted by ROYROY at 2012年10月24日 07:09
 
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