2012年05月10日
4 5 and 6 / Jackie McLean
4 5 and 6 / Jackie McLean

サックスって木管楽器だけど奏者によって音質が結構変わりますよね。
金管楽器は奏者の肺に共鳴した音が合わさって音の個性が出るというのは何かの本で読んだことがあるんですが、木管楽器もそうなんでしょうか?
その辺の理論は全く知らないんですが、このジャッキー・マクリーンのサックスの音色は明らかに独特で、単にリードやリガチャーの締めかたの差だけではないような気がします。
そういえば、おじさんが昔通っていた店のマスターは「曲を聴かなくてもロングトーンだけでジャッキー・マクリーンの音だとわかる」と豪語しておりました。
それを聞いて「マクリーンのロングトーンなんかどのアルバムにも入ってないのに、マスターそれどこで聴いたんすかぁぁ?」というツッコミを入れたくなったことを思い出します(笑)
でも、改めて聴いてみると、それもなんとなく理解できるような気がしますね。
最近のスムース・ジャズによくあるタイプの透明感のあるキンキラした音ではなく、マクリーンのサックスは濁ってブルージーで燻し銀のような音質で、その音で洗練されたリフを吹くギャップがおじさんにはたまりません。
ジャッキー・マクリーンといえば、マル・ウォルドロンのリーダー作、レフト・アローンを思い浮かべる人も多いと思いますが、あの手の泣きのサックスもいいんですが、本作のようなあっけらかんと明るいのも実にいいっす。
他のサックス奏者のように奇を衒ったコケオドシ的な部分もなく、スタープレーヤーがコテコテのソロを延々演ることもなく、バランスが取れた曲だらけで、いつ聴いてもハッピーな一枚。
ジャンル:ジャズ(サックス)
ジャッキー・マクリーン(as)、ハンク・モブレー(ts)、ドナルド・バード(tp)、
マル・ウォルドロン(p)、ダグ・ワトキンス(b)、アート・テイラー(ds)
1956年 Prestige
万人にオススメ度
★★★☆☆
カッコイイ度
★★★★☆
飽きない度
★★★★☆
ソウルを感じる度
★★★★☆
ハズレ曲が無い度
★★★★★
個人的思い入れ度
★★★☆☆
ベスト3トラック
01 Sentimental Journey
03 Contour
05 When I Fall in Love
youtube試聴はこちら
Sentimental Journey
Contour
When I Fall in Love
【追記】
音の特徴がよくわかる動画を見つけましたー
ジャッキー・マクリーンと渡辺貞夫がConfirmationをやってるところ。
1988年の演奏なんでマクリーンに往年のイキオイはないものの、こうやって比較してみると音質の特徴がよくわかります。
Posted by ROY at 23:12│Comments(0)
│音楽
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