Blowin' the blues away

いやー、また今年もこの時期がやって参りましたね。
そう、確定申告の時期。
自営業の皆様におかれましては、いかがお過ごしでしょうか？

俺は８年ほど前に会社を辞めて、自営業として税務署に屋号を登録したんだけど、
最初から事務処理は税理士に任せっぱなしで、自力で申告をした事は今まで一度もない。
税理士に言われるまま必要な書類を集め（通帳のコピーと領収書だけだけど）
説明され、納得して税金を払ってきた。

今まで、個人事業主と税理士の関係というのは、事業主が税理士さんを雇っている
立場であって、税理士は雇い主に不利益がないように当然のことながら尽力している
もんだとずっと思っていたんだけど、これ、実はそうじゃないのかもしれないね。

税理士は事業主の代わりに帳簿をつけ、申告するわけだけれど、
客である事業主に嫌われると困るのと同時に、実は税務署から目を付けられても困る。
新規開業者を紹介されなくなったり、自分が申告したにも関わらず税務調査が
入ってしまうと税理士としての信用をなくす。
だから、客である事業主に嫌われない範囲で、税金を多く払ってもらうほうが、
自分の立場は安寧なわけ。
これに去年気づいた。

気付いた理由だけど、こちらの事業の実態は長年説明してよく知っているはずなのに、
頼んでいた税理士は節税のアドバイスは何にもしてくれないのよね。
こちらが「こうすればもっと節税できるんじゃないすか？」と質問すると
「ああ、そういうのも確かにアリですよ」とサラっと追認するのみだった。
俺なんかよりも商法や税法にはずっと詳しいはずなのに、どうしてもっと考えて
アドバイスしないんだろうこのオッサンは・・・
そういう疑問を持ちつつ友人（コイツも自営）にこの話題を振ると、
「あーうちの税理士もそんな感じだわ」って事で、何故だろうと考えると、
上記の理由しかない。

やっぱりなー、節税は自分で考えないとダメなんだよな、という結論で
その時の友人との会話は終わった。
やっぱ自分で申告するのと税理士に頼むのは一長一短ですな。
税理士って、元は税務署の職員だったヒトが結構いて、そういう場合は、
今現在税務署にいる職員はかつての部下だったりするわけだ。
こういうケースでは、税務署員は先輩の申告にケチつけるわけにもいかず、
税務調査には入りづらいであろうことが容易に想像できる。
一方、税務署OBの税理士はあまりあくどい事をやっても自分のコネを潰すことに
なりかねない。
結局、税務署と税理士は持ちつ持たれつなのだ。
だから、合法ギリギリの節税というのは税理士に頼む限り有り得ないんだよね。
自分がやらないと。

税理士を使わない場合は、税務署も遠慮なく税務調査に入れるので違法な事を
やってたら追徴課税が来るし、違法な事をやっていない場合でも時間を取られる。
時は金ナリで、結局追徴はなくとも結局損をする。
このへんのバランスを考えながら税理士とは付き合わないとダメだなぁ・・・
と、去年の申告の時期から思い始めた。