Waltz for Debby / Bill Evans

ROY

2012年04月26日 22:31

Waltz for Debby / Bill Evans



ビル・エバンスが姪っ子のデビーに捧げた曲がタイトルのアルバム、『ワルツ・フォー・デビー』。
いいですよねぇ、ビル・エバンスからの曲の贈り物だなんて。
デビーちゃんにとって一生ものの曲ですよね。
あ、「デビーちゃん」なんて書いたらいけませんね、その姪っ子は当時二歳だったそうですから、
現在のデビーちゃんは俺よりだいぶ歳上なわけで(笑)

このアルバムについてはいろんな所でいろんな人に語り尽くされている感があるので、
ここではごく個人的で身勝手なおじさんの感想でも書くことにしましょう。

ビル・エバンスを聞く度に思うんだけど、このヒトの曲って聴き手の心理状態によって
合うか合わないか、かなり明確に分かれるような気がしませんか?
人間に例えると、一見人当たりがよくて75%は誰にでも愛想を振り撒くんだけど、
残りの25%は強固な殻に包まれていて、ごく一部のヒトにしか心を開かない。
会ったヒトほぼ全員に好かれるけど、どこかに陰りがあって腹を割った話はしない・・・
そんなヒトっていますけど、おじさんがビル・エバンスの演奏に抱くのはそんなイメージです。
具体的には、彼のアルバム『アローン』や『アローンアゲイン』は、とても綺麗な音なんだけど
ちょっと精神的にやられている時にしかおじさんは心に響いてきません。

元々ジャズは、聴き手の心理状態にマッチする幅が広い音楽だと思うのですが、
曲や楽器やプレイヤーによって、それらの幅が変化する度合いの大きい音楽でもあって、
中でもこのビル・エバンスは特にその幅が狭いというか、隙間産業に入り込む中小企業的な
「空振りもあるけど当たればスゴイけんね」みたいなヒトだと思うのです。
酔ってるせいか何書いてるかわかりませんね(笑)

では、この『ワルツ・フォー・デビー』にはどんなシチュエーションが似合うのかというと、
おじさんが考えるに、何気ない日常の中で、ほんの少しだけいいコトのあった日、
ちょっと奮発した食事を終えて、自宅で一人ニヤニヤしながらグラスを傾ける
午後10時33分・・・という感じでしょうか(意味不明)

ちょっと色っぽくてリリカルな彼のピアノが堪能できる一枚。
精神状態が良好な時にどうぞ。


ジャンル:ジャズ(ピアノ)
ビル・エバンス(p)、スコット・ラファロ(b)、ポール・モチアン(ds)

1961年 riverside


万人にオススメ度
 ★★★★☆
カッコイイ度
 ★★★☆☆
飽きない度
 ★★★★★
ソウルを感じる度
 ★★★★☆
ハズレ曲が無い度
 ★★★★☆
個人的思い入れ度
 ★★★★☆


ベスト3トラック
02 Waltz for Debby[take 2]
01 My Foolish Heart
06 My Romance[take 1]


youtube試聴はこちら
Waltz for Debby
My Foolish Heart
My Romance


My Foolish Heart


Waltz for Debby


ビル・エバンスと姪っ子デビー


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